
「仲間」と「味方」は違うー男性ばかりの現場で働く私が大切にしている考え方
男性が多い職場を生き抜くカギは、「仲間」の数ではなく「味方」の数。造園工事業の現場管理として働く中で実感した、現場と社内、それぞれのエピソードをもとに、その違いと大切さをお伝えします。
造園工事業の現場管理という仕事をしています。現場に出れば、周りはほとんど男性。社内でも、管理職や現場経験者は男性が多い環境です。
そんな中で30年働いて、気づいたことがあります。それは「仲間」と「味方」は、似ているようで、まったく違うものだということです。
「仲間」はつくりやすい
工事現場というのは、ひとつのものを完成させるために、いろんな立場の人が集まる場所です。一緒に作業をして、汗を流して、進捗を共有する。そういう関係は、自然と「仲間」になっていきます。
社内も同じで、同じ会社、同じ部署というだけで、ある程度の関係性は自然とできあがります。
ただ、仲間というのは「同じ目的、同じ場所にいるから一緒にいる人」でもあります。場が変われば関係が薄くなることもありますし、目的を共有しているだけで、自分自身を見てくれているわけではない場合も少なくありません。
「味方」は、自分という人間を見てくれる人
一方で「味方」は、目的や立場が一致しているかどうかに関係なく、自分という人間そのものを気にかけてくれる人だと思います。
何かあったときに、「お前のために動く」と言ってくれる人。困ったときに、ちゃんと手を差し伸べてくれる人。
これは、仲間の数とは関係ありません。周りに何十人いても味方が一人もいないということもあるし、逆に、たった一人でも本当の味方がいれば、それだけで自分の立ち位置がまったく変わってきます。
エピソード① 現場で ― 「女性だから」と舐められる現実
正直に言うと、現場では、女性というだけで上から目線で接してくる人は、今でも少なくありません。
他業者の方とのやりとりの中で、「どうせ分からないだろう」という態度を、はっきり感じることもあります。同じ現場を一緒につくっている、いわば仲間のはずなのに、です。
そんな中、私が今でも尊敬している上司は、現場に送り出すとき、いつもこう言ってくれます。
「何かあったときはいつでも出ていくから、安心して行ってこい」
この言葉のおかげで、私は現場で強くいられます。実際に何かが起きるかどうかではなく、「いざとなったら動いてくれる人がいる」と知っていること。それが、自分の振る舞いや言葉に、ちゃんと自信を与えてくれるのです。
エピソード② 社内で ― 子育てをしながら働く中で
味方の存在を感じたのは、現場だけではありません。社内でも、同じことがありました。
子育てをしながら仕事をしていると、子どもの急な発熱や、学校行事と仕事が重なる場面はどうしても出てきます。そういうとき、嫌な顔ひとつせず快く休ませてもらえる環境があるかどうかは、想像以上に大きな違いです。
一方で、女性だから、子育て中だからという理由で、他の職員から理不尽な対応を受けたこともありました。
そんなとき、私の話をしっかり聞いてくれて、必要なときには間に入って対応してくれる人がいました。その人が「仲間」だったから動いてくれたわけではないと思います。私という人間のことを、ちゃんと見てくれていたから動いてくれたのだと感じています。
男性社会を生き抜くカギは「味方の数」
男性が多い環境で働く女性にとって、本当に大事なのは「仲間を増やすこと」よりも、「味方を増やすこと」だと、私は思っています。
- 仲間は、同じ目的や環境を共有する人
- 味方は、自分という人間を見てくれる人
- 仲間は環境が変わると離れることがある
- 味方は立場が変わっても支え続けてくれる
仲間は、現場や立場、部署が変われば離れていくこともあります。でも味方は、立場が変わっても変わらず自分のことを見てくれる人です。
そして味方は、最初から味方であることはほとんどなくて、ちょっとしたやりとりや、困ったときの対応の積み重ねで、ゆっくり育っていくものだと感じています。
最後に
もし今、男性ばかりの環境で働きづらさを感じているなら。
周りにいる「仲間」の数を数えるよりも、「この人は、私の味方になってくれそうか」という視点で、ひとりひとりとの関係を見直してみてください。
その積み重ねが、現場でも、会社の中でも、あなたの立ち位置を少しずつ変えていくはずです。
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